3匹のこぶたと気まぐれオオカミ

男子3兄弟とアラフォー父の物語

オオカミの心、豚知らず

オオカミさんが仕事を終えて、こぶたのお家に帰ってきました

オオカミさんのお仕事は、朝から次の日の昼ころまで、、、

クタクタになって帰ってくると、オオカミさんは、自分の左耳がとてもおかしいことに気づきました

実はその異変には数日前から気づいていましたが、こぶた達の面倒を見るのが忙しくて黙っていたのです

さすがのオオカミさんも、

(これはおかしい、、、)

と思い、お医者さんに行くことにしました

お医者さんに行くと、

 急に耳が聞こえなくなる病気

 めまいや吐き気がすごい病気

のどちらかだと言われ、たくさんのお薬をもらいました

お医者さんからは

「最近、辛いことや疲れていることはありませんか?」

と聞かれました、、、

オオカミさんは、お医者さんから薬ももらった後、すぐに、こぶたのお家に帰りました

そして、『みー』と『ひー』を幼稚園に迎えに行きました

オオカミさんは、昨日からの仕事でほとんど眠れていませんでした         

さらに、耳の病気で頭が重たかったり、変な音が聞こえたりしていました      

ですから、車の運転も大変危険でした

でも、オオカミさんは、二人を幼稚園に迎えに行くのが大好きだったので、『あー』を連れて二人を迎えに行きました

きっと、幼稚園の出口では、二人が最高の笑顔で抱き着いてくれると信じていたからです

幼稚園に着いたオオカミさんは、嬉しそうに車を降りて、『みー」と『ひー』がお迎えを待っているところまで行きました

すると、そこに出てきた『みー』が、明らかに不機嫌、、、、

「おかえり!」

そうオオカミさんが笑顔で声を掛けても

「パパ!幼稚園、、、イヤやった!!」

と怒ってくる始末、、、

車に乗る前には、自分の着ていたジャンバーを

 バサッッ!!!

と乱暴に地面に投げつけて、何かに怒っていました

オオカミさんは、幼稚園で辛いことがあったのだろうと思い、ただ何も言わず『みー』を見守っていました

そして、車に乗りこんだ時、オオカミさんが『みー』に

「幼稚園で辛いことがあったんやね、、、、」

と言うと、『みー』は

「違う!!!」                                「幼稚園のお迎え!!!」                            「お迎えよ!!」

「パパ、イヤやったの!ママがよかったの!!」

 

オオカミさんは、この時、『みー』の魂の声が、左耳から

ビリビリ

に割れた音で聞こえていました

 

「そうか、、、ごめんね、、、。」

 

オオカミさんは、疲れた声でそう答えました、、、

 

おしまい!またね